TTmemorandumのブログ

卓球上達のためのヒントを提供します

フォアハンド

両足で回転・・・は、うまくできたか?

2年近く前に、主にフォアハンドの威力を出すために、ゴルフの反力打法からヒントを得ようとしました。 そのときに書いたのが下の記事です。 ttmemorandum.hatenablog.jp 反力打法の詳細については「驚異の反力打法~飛ばしたいならバイオメカ」(ゴルフダイ…

親指と人さし指か、中指~小指か(4)(孔令輝氏)

2000年シドニーオリンピック男子単優勝の孔令輝氏。下の動画の最初の方で紹介されています。 www.youtube.com 言わずと知れた超有名選手ですが、この事件 business.nikkei.com 以降、動向をあまり聞きませんでした。 ただ、2023年03月24日付のsohu.comの記事…

親指~人さし指か、中指~小指か(3)(顧玉婷選手編)

中国の顧玉婷選手。陳夢選手とほぼ同世代の選手です。 Embed from Getty Imageswindow.gie=window.gie||function(c){(gie.q=gie.q||[]).push(c)};gie(function(){gie.widgets.load({id:'a60fNo6ZR7dITQYwByJNng',sig:'BW6KJEclSaWd-i8UDrWpfRKBcvoCnv_v5mrCM…

親指~人さし指か、中指~小指か(2)(閻安選手編)

2013年世界選手権ベスト8の閻安選手。 2021年に中国ナショナルチームから引退し、2023年からTリーグの岡山リベッツに加入しています。 その閻安選手、ラケットの握り方について詳しく語っています。 youtu.be その中から指に関する内容を拾ってみました。 (…

親指~人さし指か、中指~小指か(馬龍選手編)

ttmemorandum.hatenablog.jp を書いているときに、興味深い内容を見つけました。 バックハンドの例ですが、松平賢二選手は中指から小指を使うと言っているのに対し、鈴木李茄選手は親指と人さし指に力を入れて打つと、正反対の内容を言っていることです。 実…

フリック時の腕の使い方についての妄想(2)

前回 ttmemorandum.hatenablog.jp の続きです。 ちょっと修正 前回、妄想の概略として フォワードスイング(正方向の動作)の前に、手首を橈屈させる筋肉と尺屈させる筋肉の両方を収縮させて共収縮の状態をつくり、 フォワードスイングを開始する時点で、手…

フリック時の腕の使い方についての妄想(1)

少し前になりますが、マッスルスラックに関連して、 ttmemorandum.hatenablog.jp で、 この共収縮を、 正方向への動作の前に共収縮の状態をつくり、 正方向への動作を開始しようとする時点で拮抗筋の活動を止めることによって、 複合体の十分な予備緊張を得…

ペンホルダーグリップと梃子

前々回、前回と梃子(テコ)の話をしました。 今回は、視点を変えてさらに梃子関連の話をします。 ペンホルダーグリップと梃子 ペンホルダーグリップの台上処理は、 支点:親指がラケットを支える点*1 力点:中指がラケットを押さえる点 作用点:ラケット面…

床反力の垂直成分は何に使われるか?

前回 ttmemorandum.hatenablog.jp の続きです。 床反力の垂直成分とは 前回の記事の中で、骨盤の水平回旋に関連して次のことを説明しました。 こうすれば、右股関節が伸展する動きによって生じた右足が床を押す力は、斜め下向き(右股関節から右足へ向かう直…

骨盤の水平回旋(腰の回転)(2)

前回 ttmemorandum.hatenablog.jp の続きです。 前回は、フォアハンドドライブにおいて、右股関節(ラケットハンドが右の場合。以下同じ)を屈曲状態から伸展する動きによって骨盤を水平回旋させることが有効と考えて、まず間違いないという話をしました。 …

骨盤の水平回旋(腰の回転)

フォアハンドドライブの威力を出すために腰を回転させるといわれることが多々あります。 例えばこの動画。 youtu.be 今回は、腰の回転についていくつか調べてみました。 なお、卓球における「腰の回転」は「骨盤の水平回旋」を意味すると思われるので、以下…

フォアハンドドライブ時の体の動き(3)

前回 ttmemorandum.hatenablog.jp の続きです。 前回は、骨盤と胸郭とのずれに着目して、論文の内容を紹介しました。 もう一度、この論文に基づいている(と思われる)Webページの図で、ずれ(相対的な遅れ)を見てみましょう。 ずれを解消するための力は? …

フォアハンドドライブ時の体の動き(2)

骨盤・股関節の使い方を調べていたところ、昨年 ttmemorandum.hatenablog.jp で紹介した、「一流卓球競技者の肩と腰の可動性が身体移動を伴う場面におけるフォアハンドトップスピンストロークに与える影響」という論文の中に、気になる情報を見つけました。 …

フォアハンドのスイングの速さと体の柔らかさとの関係

昨日(2022/1/30)、全日本卓球選手権が終わりました。 女子シングルスで準優勝した早田ひな選手は、中国選手にパワーで対抗できる数少ない日本選手であると同時に、体が柔らかいことで有名です。*1 ただ、体が柔らかい(≒関節の可動域が大きい)と速いスイ…

フォアハンドドライブの動画

最近、再びフォアハンドドライブのときの足腰の使い方、特に股関節の使い方を検討しています。 以前検討していたときの記事は、 ttmemorandum.hatenablog.jp と ttmemorandum.hatenablog.jp です。 検討材料にする動画を集めたので、忘備録を兼ねてここにま…

両足で回転?(2)

3回前の ttmemorandum.hatenablog.jp の続きです。 右利きのフォアハンドの場合に、(右足だけでなく)左足で床に力を伝えることによって体を回転させているかどうか、特に、左足をお腹側(体の前側)に蹴っているかどうかについて調べてみました。 一流選…

前後軸周りの回転(?)

前回、反力打法の3つの軸、すなわち「垂直軸」、「前後軸」、「飛球線方向軸」を紹介しました。 ttmemorandum.hatenablog.jp 軸のイメージをつかみやすくするために、前回に続き、ゴルフダイジェスト社のWebページにある図を以下に示します。 「驚異の反力…

両足で回転?

フォアハンドドライブは、主に右脚の力を床に作用させ、その反力を使って腰を回転させるという意識で打っていました(ここでは、ラケットハンドが右手の場合を想定しています)。 そんなとき、たまたま「驚異の反力打法~飛ばしたいならバイオメカ」(ゴルフ…

「足」の蹴りが大切?(4)

前回の記事 ttmemorandum.hatenablog.jp の続きです。 少し話がそれましたが、本題に近いところに戻します。 蹴りのタイミング 戸上選手の写真(元記事はこちら) の2番目の写真に、「床を強く蹴る」と書かれています。 右足で床を強く蹴ったら、その反作用…

「足」の蹴りが大切?(2)

前回の記事ttmemorandum.hatenablog.jp の続きです。 今回は連続写真で確認してみましょう。 水谷選手を紹介したページ 前回紹介したこのページに示されている写真を示します。 上から3番目の写真に「左足の蹴りを使ってスイング」と書かれています。しかし…

「足」の蹴りが大切?

フォアハンドでボールに威力を与えるために、足の蹴りが大切という話を聞くことがあります。例えば、こことかここに書いてあります。 腑に落ちない点があるので、少し調べてみました。 足の蹴りとは 上で紹介したページには書かれていませんが、足の蹴りとは…

フォアハンドドライブ時の体の動き

前回の ttmemorandum.hatenablog.jp で情報を探していた際に、別の情報も見つけたので、簡単に紹介します。 こちらは、「一流卓球競技者の肩と腰の可動性が身体移動を伴う場面におけるフォアハンドトップスピンストロークに与える影響」という論文です。2018…

中国選手のバックスイング(フォアドライブ)の今と昔

以前、フォアハンドのフリーハンドの使い方についての記事ttmemorandum.hatenablog.jpの中で馬龍選手の動きを紹介しました。 今回は、同じ写真でラケットハンドの動きに注目してみました。すると、バックスイング時には、真上から見て体の近くにラケットがあ…

フリーハンドの使い方(フォアハンド)(3)

前回ttmemorandum.hatenablog.jp の続きです。 他の選手の例 フォアハンドが強い他の選手についても見てみましょう。 カルデラノ(Hugo Calderano)選手 Embed from Getty Imageswindow.gie=window.gie||function(c){(gie.q=gie.q||[]).push(c)};gie(functio…

フリーハンドの使い方(フォアハンド)(2)

前回ttmemorandum.hatenablog.jp の続きです。 馬龍(Ma Long)選手を例にして、フォアハンドドライブにおけるフリーハンドの使い方について私見(仮説)を示します。 バックスイング まず、バックスイングの際に身体の前にフリーハンドを伸ばします。これに…

フリーハンドの使い方(フォアハンド)

先日、「卓球におけるフォアハンド技術の筋電図的研究」という研究報告を見つけました。 20年ほど前の研究ですが、フォアハンドスマッシュについて、熟練者(小野誠治選手*1)と経験者(国体出場経験がある選手等)の筋電図を比較しています。 熟練者と経…