前回
の続きです。前回は以下の話をしました。
特に、杜凱琹選手の肘の動きの始点が体幹部の斜め前にあるのに対し、伊藤選手の肘の動きの始点は、体幹部の横にあるように見えます。
伊藤選手のバックハンドには、「肘を支点にして打つ」は当てはまらないようです。
前陣でのバックハンドを他の選手についても見てみましょう。
張本智和選手
https://sports.nhk.or.jp/olympic/highlights/content/c3016eb7-1234-4572-ba6b-7416ad5e62b0/sports.nhk.or.jp
の00:55:53頃から。*1張本選手も、肘の動きの始点が体幹部の横に近く、肘を前に動かして打球しています。
また、手首から先は振っていますが、肘はペンホルダーのバックプッシュのように突く動きをしています。
以前、張本選手のバックハンドについて
の記事で
特に張本選手については、
- 上腕、前腕は「突き型」
- 手首から先は「打ち型」
で動いているように見えます。いわば、「突き型」と「打ち型」のハイブリッド打法です。
と書きましたが、この動きがよくわかる動画です。
孫穎莎選手、フォンティンウェイ選手
https://sports.nhk.or.jp/olympic/highlights/content/759bb014-7a68-40a5-a4ee-b71d643df4c9/sports.nhk.or.jp
の00:34:27から。両選手とも、右肘を体幹部の横に近いところから前に動かしています。
ソルヤ選手
https://sports.nhk.or.jp/olympic/highlights/content/fe5bc914-244e-4b03-ace2-0493f3c16847/sports.nhk.or.jp
の00:09:35から1スイングと、01:40:58から。上の3選手に比べると、振りはじめの肘の位置が体の斜め前方にあり、比較的肘を動かさずに振ってます。
ルベッソン選手
https://sports.nhk.or.jp/olympic/highlights/content/321b641d-3df1-4841-8e6c-f25891360e16/sports.nhk.or.jp
の01:36:10から。ソルヤ選手と同様に肘をあまり動かしていませんが、押す動きがソルヤ選手より強いです。
伊藤選手のスイングのもう一つの特徴
このように比較しながら見ていたところ、伊藤選手のバックハンドのスイングには、肘が前後に動いていることの他、もう一つ特徴があることに気づきました。
(次回に続く)
*1:2022/7/27 リンク切れを発見しました。