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伊藤美誠選手のバックハンド

最近、バックハンドのミート打ちについて情報を集めています。

多数意見

バックハンドは肘を支点にして打つと言う人が多いです*1。支点とは、「てこや天秤(てんびん)などの支えとなる、固定した点」です*2

つまり、バックハンドは肘の位置を固定して打つと言われています。

伊藤美誠選手の場合

東京2020オリンピックで伊藤美誠選手の試合を見ていたら、杜凱琹選手(香港)との試合前の練習を天井から撮影して放映していました。NHKのWebサイト https://sports.nhk.or.jp/olympic/highlights/content/97224ed1-c822-4429-a52d-a153109fe335/sports.nhk.or.jp から見ることができます。*3

00:43:44からの映像を見るとよくわかりますが、バックハンドのフォワードスイング時に、ラケットだけでなく、肘も体の前方に動いています。再生速度を0.5倍にするとこの動きがよくわかります。*4

杜凱琹選手を見ても肘は体の前方に動いています。ただし、より大きく肘が動いているのは、小柄な伊藤選手です。

特に、杜凱琹選手の肘の動きの始点が体幹部の斜め前にあるのに対し、伊藤選手の肘の動きの始点は、体幹部の横にあるように見えます。

伊藤選手のバックハンドには、「肘を支点にして打つ」は当てはまらないようです。

所感

伊藤選手のバックハンドは、速いテンポ、強いインパクト、早い戻りを兼ね備えていてすばらしいです。

それを可能にするものは、肘の動きと、肘の動きを引き出す体の使い方にあると思います。

*1:多数の人が言っているので、例示は省略します。

*2:コトバンクが引用するデジタル大辞林より。

*3:2022/7/27 リンク切れを発見しました。

*4:パソコンであれば、動画が映った画面上をマウスで右クリック→「再生速度」にマウスカーソルを合わせる→「0.5倍」を選択、で速度を設定できます。