サンプルが16名*1と少ないので、打法別に分けずに、ざっくりと見てみます。
『インパクトでグリップを「ぎゅっ」と握るか?』の調査結果
本題の『インパクトでグリップを「ぎゅっ」と握るか?』について、力を入れて握ると明言している選手は、笠原選手(フォアドライブ)、吉村真晴選手(フォアフリック)、大矢選手(バックドライブ)の3名でした。
力を入れる目的
- 笠原選手(フォアドライブ)は、『(ラケットとボールが)当たる瞬間に前腕と指の力を使ってラケットを走らせる』
- 吉村選手(フォアフリック)は、『この親指と人さし指に力が入ってしまうとどうしても...スナップが効かなくなってしまって...』
- 大矢選手(バックドライブ)は、『親指と人差し指を、力を抜くことによって、(手首の)可動域が広がる。しならせながら、バックドライブを打つことができるので、より回転もかかって、威力もでるのではないかと思います』
と語っています。
3名全員が、ラケットの先端を走らせる趣旨の話をしています。また、吉村選手、大矢選手は、親指と人さし指には力を入れないと言っています。
インパクトでグリップを「ぎゅっ」と握る意識の人は少数派だが...
インパクト前後の手首・手・指の使い方について語っている16名中13名の選手は、『インパクトでグリップを「ぎゅっ」と握る』ことについて触れていませんでした。したがって、この意識を持つ人は少数派だと言ってよいでしょう。
但し、インパクトで力を入れて握ることに言及していない選手が、
- グリップを「ぎゅっ」と握っていない
- グリップを「ぎゅっ」と握っているが、意識せずにしているので、語ることがない
のどちらに該当するかは、わかりません。
手首の使い方
本題の他に目についたのは、手首の使い方です。
中国系の選手・指導者4名+カルデラノ選手は、手首について、
- 柔らかく手首を使う、手首をほんの少し使う(以上偉関氏)
- 手首に余計な力を入れ過ぎない(黄選手)
- 手首の使い方を微調整しながら打球する(韓選手)
- 手首のひねりを利用して、流れるようにスイングします(カルデラノ選手)
- ラケットを引いている時はグリップを外すくらい力を抜いて、ボールの頂点を打球します(邱氏)
と、柔らかい/流れるような使い方、力を抜く/入れ過ぎないこと、微調整について言及しているのに対し、日本選手で同様な発言をしている選手はいませんでした。
発言内容がこれだけ異なるのは、中国選手+カルデラノ選手と日本選手とでは手首を含む身体の使い方(動作メカニズム)が異なるからかもしれません。
*1:張本選手は、本人が語っていない可能性が高いと判断し、対象から外しました。