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卓球における戦い方(17)学習させて逆を突く

前回は、学習させないことについて記載しました。

今回は、学習させて逆を突く、です。*1

学習させて逆を突く

試合が進むにつれてラリーが続くようになることが多いですが、これは、自分も相手もお互いの球質、配球パターン等を学習し、うまく対応できるようになるためです。*2

学習され対応されることは、嬉しくありませんが、学習させた内容の逆を突いて点をとるチャンスでもあります。これを意識して使います。

いくつか例を挙げます。

  • ショートサービスを主体にしながら上回転系の速いロングサーブを混ぜ、「ロングサーブは上回転」と相手に学習させた後に、ナックル性の速いロングサーブを出す→「ロングサーブは上回転」と思って手を出すと、ナックルなのでネットミスします
  • カットマンが ナックルツッツキ+相手の浮いた返球を攻撃する というパターンで点を取っているときに、ぶつ切りツッツキで相手に低いツッツキをさせて、その低いツッツキを攻撃する→相手は切れたツッツキの後に攻撃されると思っていないため、意表を突くことができます*3

いつ逆を突くか?

効果的なのは、1ゲーム/1マッチの終盤です。

中国選手に善戦した日本選手が、「最後に新しいサーブを出されて対応できなかった」ということがありますが*4、これは、日本選手が学習した逆を中国選手が突いた例と思われます。

また、水谷選手は、「1ゲーム目を先取したら、...1ゲーム目と違うことをする。...こちらは2ゲーム目で全く違うことをやり、相手をさらに混乱させる。」*5と述べていますが、これも、学習させて逆を突くの一例と言えるでしょう。

*1:この記事を書く前にざっとググってみたところ、mizuno-shunsukeさんが、サーブに関して、「相手の弱点は意図的にこちらが作るもの」という似た趣旨の話をしています。

*2:チームメイトとの試合で手の内を知り尽くしているというのは、この学習が非常に進んだ状態と言えるでしょう。

*3:とある市民大会で、高校で県ベスト16程度の高校生が、勝負所でこのパターンを使って超有名実業団チームの選手(但しレギュラーには遠い選手)に勝った試合を覚えています。

*4:おぼろげな記憶に頼って書いています。

*5:水谷隼の勝利の法則」P.140