前回は、学習させないことについて記載しました。
今回は、学習させて逆を突く、です。*1
学習させて逆を突く
試合が進むにつれてラリーが続くようになることが多いですが、これは、自分も相手もお互いの球質、配球パターン等を学習し、うまく対応できるようになるためです。*2
学習され対応されることは、嬉しくありませんが、学習させた内容の逆を突いて点をとるチャンスでもあります。これを意識して使います。
いくつか例を挙げます。
- ショートサービスを主体にしながら上回転系の速いロングサーブを混ぜ、「ロングサーブは上回転」と相手に学習させた後に、ナックル性の速いロングサーブを出す→「ロングサーブは上回転」と思って手を出すと、ナックルなのでネットミスします
- カットマンが ナックルツッツキ+相手の浮いた返球を攻撃する というパターンで点を取っているときに、ぶつ切りツッツキで相手に低いツッツキをさせて、その低いツッツキを攻撃する→相手は切れたツッツキの後に攻撃されると思っていないため、意表を突くことができます*3
いつ逆を突くか?
効果的なのは、1ゲーム/1マッチの終盤です。
中国選手に善戦した日本選手が、「最後に新しいサーブを出されて対応できなかった」ということがありますが*4、これは、日本選手が学習した逆を中国選手が突いた例と思われます。
また、水谷選手は、「1ゲーム目を先取したら、...1ゲーム目と違うことをする。...こちらは2ゲーム目で全く違うことをやり、相手をさらに混乱させる。」*5と述べていますが、これも、学習させて逆を突くの一例と言えるでしょう。