まずはこのバックフリックの動画から。
ユース世代で中国代表だった宋旭選手です。
(この静止画ではなく)動画を見ると、ツッツキのラケットの角度から、コンパクトなスイングでフリックしています。
実戦ではこんな感じです。
筆者の問題
筆者の場合、コンパクトなスイングではスイング速度が出ないのです。動画を撮って見ると、明らかにスイングが遅いです。
一般に、ラケットの加速には、ある程度の距離が必要です。
一方、特に下回転に対するフリックでは、ボールの斜め下にラケットを入れないとうまく打てません*1。フリックの場合、台とボールとの距離が短いので、その間に入るラケットとボールとの距離はさらに短くなります。
このため、インパクトまでにラケットを加速できる距離が短く、ラケットの速度が上がる前にインパクトしているようです。
主観的な分析
主観では、グリップに遊びがあるために、前腕のスイングがラケットの加速につながっていないと感じます。
そこで、グリップを改善しようと考え、情報を収集しました。
指のつけ根から曲げて握る
興味を引いたのは、ある柔道整復師さんの記事です。一部引用します。
(野球のバットを握る時)小指、薬指、中指でしっかり握りますが、一方で母指、人差し指は握らずに添える程度にします。
ここまでは筆者も知っていました。ポイントは次です。
(バットやテニスラケットよりも)細いグリップを握る場合は、第1・2関節から曲げて握るのではなく、まず指のつけ根から曲げてグリップを固定して、さらに第2関節、第1関節を曲げてグリップを巻き込むように握ると無理なくしっかりと握れます。
指のつけ根とは、第3関節、中手指節関節、MP関節と呼ばれる関節です。以下、指のつけ根をMP関節と表記することがあります。
右手を手のひら側から見た上の絵で、青い丸で表されているところがMP関節です。なお、各指の緑の丸のうち、指の先端に近い方がDIP関節(第1関節)で、DIP関節とMP関節との間がPIP関節(第2関節)です。
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NHKの番組でも、指のつけ根から曲げて握ることが紹介されていたようです。一部引用します。
「手の内」とは、「極意」「秘伝」など大事なことを示す言葉。弓道では弓を、剣道では竹刀を扱う上で必ず習得すべき手の使い方だ。日常生活でも、小指・薬指を、つけ根から折りたたむように意識して手を握れば、肩の力みがとれて、楽に力を発揮できる。
同じWebページから写真を引用します。小指・薬指をつけ根から折りたたむ感じがわかります。
あるフルート奏者さんの記事も一部引用します。
ピアノの鍵盤をタッチするとき、楽器のキーやピストン、レバーなどを操作する時、弦楽器の弦を押さえる時、みなさんは指のどこを使って曲げていますか? (中略) 私がお勧めするのは「MP」です。
(次回に続く)
*1:この動画でも、ボールの斜め下にラケットが入っています。ボールの下にラケットを入れるつもりで打つと、この感覚をつかみやすいでしょう。