異質ラバーの「異質」には、
- (定義1)裏ソフトラバーと異なる性質
- (定義2)反対側の面のラバーと異なる性質
の2種類の定義があるので、最近の使い方を調べてみようという話の続きです。
VICTAS
(異質型について)...シェークハンドグリップ速攻型の選手は主にフォア側に裏ソフト、バック側に表ソフトを使用してプレーをする選手を指す。
ここまでは定義1にも定義2にもあてはまりますが、上に続いて、
前陣でプレーするシェークハンドグリップのプレーヤーの中にはバック側に粒高のラバーを使用する異質系速攻型の選手もいる。
と記載されています。前の文で裏ソフト+表ソフトの組み合わせに触れていることから、
- 裏ソフト+表ソフトを使用する選手は異質系速攻型でなく、
- 裏ソフト+粒高を使用する選手は異質系速攻型である
と読めます。
どうやら、「異質」という用語が、
- (定義3)(表ソフト等ではなく)粒高ラバーの性質
という意味で使われているようです。
VICTAS(その2)
以下の記事でも、「異質」が、粒高ラバーの性質という意味で使われています。
(木原選手が出澤選手にサーブを出す場面について)...1本目は異質ラバーの相手に対して下回転のロングサービスを出し、回転がやや上回転に変化したところを狙っている。
出澤選手は、フォア表ソフト、バック粒高の選手です。また、下回転のサーブを出したときに、レシーブの回転がやや上回転に変化するのは、粒高面にサーブを出した場合です(表ソフト面にサーブを出した場合ではありません)。
つまり、上の文章は、粒高ラバーの相手に対して下回転のロングサービスを出した場面を説明しています。
したがって、この記事においても、「異質」が、
- (定義3)(表ソフト等ではなく)粒高ラバーの性質
の意味で使われていると言えるでしょう。
ここまでのまとめ
異質ラバー等の「異質」という用語は、2020年11月現在*1、
- (定義1)裏ソフトラバーと異なる性質
- (定義2)反対側の面のラバーと異なる性質
- (定義3)(表ソフト等ではなく)粒高ラバーの性質
という3通りの意味で使われています。
定義1の使い方には何となく気づいていましたが、定義3の使い方は今回の調査で初めて知りました。異質の世界は奥が深いですね。
*1:この記事は12月1日付ですが、調べたのは11月です。