(1)からの続きです。
フォワードスイング
前回説明した腕の形(ラケットハンドの前腕を回内し、肘の凸部が下を向き、手を甲側に軽く折る)で、前腕を回内したまま、フォアフリックのインパクトを想定して腕全体を小さく軽く振ります。と、甲側に折った手が自然に前上側に動くのを感じられます。この感覚を大切にします。
やってみた
バックドライブと同様、これも良い感じです。特に、相手の打球に合わせて調整することが容易になったように感じました。
ただ、ゲーム形式の練習になると以前の前腕の使い方の癖(ラケットの出し方の癖)が出てしまい、グダグダになってしまいました。これは、フォアフリックの構えから、ストップ、ツッツキ、流しなどができるようにトレーニングすることで、解消できそうな感触です。
一流選手の場合
フォアフリックが得意と思われる一流選手の写真を、前腕に注目して探してみました(シェークハンドグリップ限定)*1。
馬龍(Ma Long)
写真が少し古いのは、適当な構図の新しい写真がなかったためです。
ユニフォームが微妙に違うことから、3枚は別の打球の写真であることがわかります。しかし、いずれの写真を見ても、インパクト直前~直後で前腕が回内しているように見えます(肘の周囲に着目して見ましょう)。
ただし、これほど回内が目立つ選手は馬龍選手くらいで、その他の選手は、それほど前腕を回内させていないようです。
例えば、フォアハンドでの台上処理全般がうまいこの人です。
水谷隼(Mizutani Jun)
次に、フォアクロスの強打であれば、この人を忘れてはいけません。
張本智和(Harimoto Tomokazu)
最後に、卓レポの「第21回 フリックを究める!」で実演していたこの人も挙げましょう。
吉村真晴(Yoshimura Maharu)
吉村選手の場合、「第21回 フリックを究める!」を見ると、バックスイング時には上の写真より前腕を回内しているようです。
馬龍選手と上述した他の選手との違いが、自分の/相手の打球の性質の違いによるものか、スイングの動作原理の違いによるものか、はたまた他の何かの違いによるものかは、わかりません。ただ、フォアフリックがうまい人でも、前腕を回内している人とあまりしていない人の2通りの人がいるようです。
*1:写真は、今回もgetty imagesの「埋め込み可能画像」から選びました。
*2:本当はワルドナー選手を第1に挙げたいのですが、適切な写真がなかったので、「現在」に限定しました。
*3:最近はフォアフリックをあまり使わない印象がありますが。