ラケットの重量バランスの測定方法(簡易版)
- まえがき
私はシェークハンドラケットを使い、ドライブを多用するのですが、ラケットによってドライブの振りやすさが全然違うのですよね。
ラケットをとっかえひっかえしながら自分の動きを観察したところ、その原因は、ラケットの重量バランスにありそうだとわかってきました。私の場合、STIGAのWRB、DONICのSENSOのように先端が重いラケットは振りにくく、グリップ側がより重いラケットの方が振りやすく感じます。
同じラケットスポーツのテニスのラケットであれば、バランスポイント、スウィングウェイトなどの数値が示されていたり、測定できたりして、ラケット購入の参考にすることができます。しかし、卓球のラケットでこれらに相当する数値が公開されているものを見たことがありません。
そこで、自宅や卓球ショップで使える、ラケットの重量バランスの測定方法を考えてみました。
- 必要なもの
デジタルはかり(最大1kg、1g単位の測定が可能な、薄手のもの)
はかり&ラケットを置けるテーブル(床でも可)
- 手順
1. ラケットの先端をはかりの端に載せ、ラケットのグリップエンドをはかりを置いたテーブルに載せて、重さを測定する。
2. ラケットのグリップエンドをはかりの端に載せ、ラケットの先端をはかりを置いたテーブルに載せて、重さを測定する。
3. 先端側の重さ/グリップエンド側の重さ の値(以下、バランス値)を算出する。
写真の例の場合、48/44=1.09です。
- 注意点
ラケットの先端&グリップエンドをはかりの縁にかけるとき、どれくらいの長さをはかりの上に載せるかを統一しましょう。
他のラケットとバランス値を比較するときに、条件を同じにするためです。上の例では、どちらも5mmとしました(但し、目分量)。
- 算出例
手持ちのラケットのバランス値を算出してみました。
ラケット名 | 総重量 | 先端側 | グリップ側 | バランス値 |
Clipper WRB(ST) | 79 | 43 | 36 | 1.19 |
Avalox P500(FL) | 82 | 44 | 38 | 1.16 |
Clipper Wood(ST)(JO) | 93 | 48 | 44 | 1.09 |
Timo Boll T5(ST) | 85 | 43 | 43 | 1.00 |
Waldner Carbon(FL) | 85 | 41 | 44 | 0.93 |
Offensive Evolution(ST) | 85 | 40 | 45 | 0.89 |
だいたい自分の感覚と合っているようです。
- まとめ
この値がラケットの重量バランスを示す妥当な指標ならば、自分が気に入っているラケットのバランス値を予め測定し、そのラケットの重量&バランス値と近い値のラケットを選ぶことで、元のラケットと近い重量&バランスのラケットを選ぶことができます。
例えば、使用中のラケットが廃盤になったときに、そのラケットに似た新しいラケットを選ぶために使えるでしょう。
*1:Clipper Woodは、ブレード形状をDONICのJO shapeのように(先端を細くするように)加工済です。このため、市販のラケットであれば、バランス値はより大きな値になるでしょう。