3番目に、ラケット内部を中心とした回転運動についてです。
卓球のサーブを出すときに、手首を動かしてボールに回転をかけるように教わった人は多いと思います。この場合、ラケットは、手首の関節*1を中心に回転します。
また、同じスイングでボールの回転の方向に変化をつけるために、スイング軌道上の異なる点でボールを打球することは、よく知られています。
ところが、手首の関節を中心としてラケットを回転させた場合、スイング軌道上で打球点を変えてボールの回転の方向を変えようとすると、打球点を大きく変えることが必要です。打球点を大きく変えると、ボールの回転の方向がレシーバーに分かりやすくなってしまいます。
そこで、インパクト前後ではラケットの内部*2を支点として、小さな半径でラケットを回転させます。これにより、打球点を少し変えればラケットがボールをこする方向が大きく変わるため、レシーバーは、ボールの回転の方向を見極めにくくなります。