インパクトでグリップを「ぎゅっ」と握るか?(2)
前回ttmemorandum.hatenablog.jpの続きです。
バックハンド
基本的な打法
シェークハンドとペンホルダーに分けます。
シェークハンド
- 『スイングはひじを支点とした前腕の動きをメインとして、手首はリラックスさせ、スイングに合わせて柔らかく使うのが良い』(バックハンドドライブ(世界最強 中国卓球の秘密P.53)/偉関晴光氏)
- 『特に気を付けているのは、肘をあまり動かしすぎないようにしっかり固定して、手首から先を使うイメージで(スイングする)...肘はなるべく固定して、手首を少し使って、こういうふうに(注:チキータのバックスイングのように体の右横の方に)入りすぎるとよくないので、少し手首を使って回転をしっかりかけて打球することが大切です』(ロングボールに対するバックハンドドライブ/岸川聖也選手)
- 『指の力、一番力が加わっている場所は、中指、薬指、小指に力を入れようとしています。その理由は、親指と人差し指を、力を抜くことによって、(手首の)可動域が広がる。しならせながら、バックドライブを打つことができるので、より回転もかかって、威力もでるのではないかと思います』(前陣バックハンドドライブ/大矢英俊選手)
- 『お腹の前で、しっかり肘を上げて、肘をキープしてその状態で前腕と手首を使って打球するようにします。前腕だけでもある程度スイングになるんですけれども、インパクトの時にしっかりと手首をこねってあげる。そうすると、より回転がかかって安定した威力のあるボールが入ります』(前陣バックハンド/吉村和弘選手)
- 『回転をグッとかけるときはちょっと手首を押し出すことはあるんですけど、極力固定していた方が安定はすると思います。手首をぐるぐるしちゃうと(ラケットの)角に当てやすかったり、かす当たりになったり、というところが結構出てくると思うので、安定を重視するのであれば手首を固定したままスイングした方が連続しては打ちやすいかなと思います。』(バックドライブ/上田仁選手)
- 『バックの時は親指立ちます。親指を立てた方が手首が利きずらい。だから安定しやすい。...僕は手首が利いちゃうタイプなので、ここ(親指)でこうストッパーみたいに押さえてあげた方が、連続して安定して打ちやすい。それは個人差はあると思うんですけど』(バックドライブ/上田仁選手)
- 『バックスイング取っているんですけど、あまり手首とかを後ろに引かないように意識しています...(ラケットのヘッドを横に向けて)ボールを前に押し出すイメージです。前陣の時は。特に相手が回転をかけて、バック対バックでお互いに回転をかけるときは、(バックスイングを)ひいちゃうと、バウンドが変わったりしたら...*1。』(上回転に対する前陣でのバックドライブ/田添響選手)
- 『あまり多分手首を使わないようにしている』(上回転に対する前陣でのバックドライブ/田添響選手)
- 『(手首は)瞬間的に、意識的に使ってます...インパクトの瞬間に少しですけど(ラケットの)先端をクッと前に向けるイメージで』(対上回転のバックドライブ/横山友一氏)
- 『(対)下回転だとしっかり回転をかけないといけないので...上回転を打つよりは手首を使うんですけど、回転かけようとして(ラケットを)上に上げちゃうと絶対いいボールがいかないので...スイングはこう(前に振る)なんです。でも回転をかけないといけないから、当たる瞬間に手首と前腕を使うというのと、一番大事なのは、膝を曲げて、当たるときに上に伸びる*2』(下回転に対するバックドライブ/田添響選手)
以下は、手首・手・指の使い方が不明確ですが、ご参考まで
- 『下半身の力を使いながら、右ひじを支点にして、インパクトで瞬間的にボールを持つようにして回転をかけることで、強い回転をかけることができます』(対ツッツキのバックハンド強打(卓球王国 2018年3月号P.50)/カルデラノ選手)
ペンホルダー
- 『ラケットヘッドを打球方向へ回すように、手首をほんの少し使うことにより、打球に前進回転を与え、弧線を作ることができる』(裏面のハーフボレー(世界最強 中国卓球の秘密P.65)/偉関晴光氏)
- 『手首に余計な力を入れすぎないようにし、前腕(ひじから先)の力を使ってラケットを振り出すことがスイングのポイントです。飛んできたボールのリズムに合わせ、バウンドの頂点よりも前の早い打球点を捉えてください』(基本の裏面ドライブ/黄鎮廷選手)*3
- 『ドライブを打つ時の大切なポイントは手首である。試合の時には相手のボールはスピードもあり、微妙に変化してくるものだが、それに対して手首の使い方を微調整しながら打球することが大事だと思う』(前陣での裏面バックハンドドライブ(卓球王国2007年6月号P.117)/韓陽選手)
強打
- 『
手首をしっかりひねってバックスイングしたら、ひねった手首を鋭く返しながらラケットを斜め上に振り抜き、バックハンドドライブします』(ツッツキに対するバックハンドパワードライブ/吉村真晴選手)*4 - 『スイングで気をつけていることは、ラケットを引いてから振り切るまで右腕の動きを止めないこと。手首のひねりを利用して、流れるようにスイングします』(対ロングのバックハンド強打(卓球王国 2018年3月号P.44)/カルデラノ選手)
カウンター
- 『手首は、たぶん使っているのは使っているんですけど、グリップの関係もあると思うんですけど、親指を立てる人こう(手首を手のひら側に曲げながらラケットヘッドを立て、バック面が外側を向くように)入りがちじゃないですか。自分ここまで入れないんですよ、フォアグリップなので。なんでこのへん(体の正面でラケットヘッドを横に向け、ラケット面を正面に向けた状態)から(ラケットヘッドを横に向けたまま)押し出す』(上回転に対するカウンタードライブ/田添響選手)
フリック/チキータ
- 『
ひじを動かしすぎないように注意し、打球する瞬間に手首を鋭く返してボールを強くこすり上げてください。当たる一瞬とかは回転をかけたりします』(横下回転サービスに対するチキータ/浜本由惟選手) - 『
バックスイングしながらボールの高さを見極め、スピンチキータすると決めたら、ひじが動きすぎないよう注意し、ひねった手首を上方向へ鋭く返します』(下回転に対するスピンチキータ/上田仁選手) - 『
ひねった手首を鋭く大きく前方向へ返しながら、ボールの正面より少し上を強くこするように打ちます。ひじの位置を動かしすぎないよう注意して、ラケットを鋭く大きく動かしてください』(下回転に対するスピードチキータ/上田仁選手) - 『ラケットを引いている時はグリップを外すくらい力を抜いて、ボールの頂点を打球します』(チキータのコツ/邱建新氏)
(次回に続く)