TTmemorandumのブログ

卓球上達のためのヒントを提供します

両足で回転?(2)

3回前の

ttmemorandum.hatenablog.jp

の続きです。

右利きのフォアハンドの場合に、(右足だけでなく)左足で床に力を伝えることによって体を回転させているかどうか、特に、左足をお腹側(体の前側)に蹴っているかどうかについて調べてみました。

一流選手の動画で確認

まず、yourubeで公開されている一流選手の動画を見て確認しました。

標準の速度だと動きが速すぎてわからないので、Youtubeの「設定」で再生速度を遅くして見ました。

戸上隼輔選手

www.youtube.com

張本智和選手

(2022/10/18 リンク切れのため動画を削除しました)

馬龍選手

youtu.be

馬龍選手・樊振東選手

www.youtube.com

所見

正直なところ、はっきりとわかりません。動作解析の素人が動画で見て判断するのは難しいです。

研究発表より

2015年

日本体育学会第66回大会(2015年)で、「卓球のフォアハンドドライブにおける骨盤への仕事とラケットスピードの関係」という発表がされています。

この発表によると、「右股関節および左股関節の骨盤回旋トルクによる仕事はラケットスピードと有意な高い相関関係が見られた」そうです。

左股関節の骨盤回旋トルクによる仕事には、左足を介して床反力を得ることが寄与していると考えられます。

1998年

20年以上前になりますが、日本体育学会第49回大会(1998)で、「卓球のフォアハンドストローク中に両脚が発揮するトルク 」という発表がされています。

この発表によると、フォアハンドストローク*1中のトルク発揮の様相として、「ボールインパクトまでについては、男子選手では右股関節伸展トルクと左股関節内転トルクが大き」いことを示すグラフが示されています。*2

まとめ

以上より、(右足だけでなく)左足で床に力を伝えることによって体を回転させることは、ゴルフだけでなく卓球にもあてはまる可能性が高いと判断しました。

ただ、左足をお腹側(体の前側)に蹴っているかどうかは判断がつきません。

*1:打法は、バックスピンのボールに対するドライブとトッブスピンのボールに対する中陣からの強打のいずれかです。

*2:左股関節内転トルクが大きいことは女子選手には見られない特徴であり、この性差については今後の研究課題であるとしています。