前回
の続きです。
床反力の垂直成分とは
前回の記事の中で、骨盤の水平回旋に関連して次のことを説明しました。
こうすれば、右股関節が伸展する動きによって生じた右足が床を押す力は、斜め下向き(右股関節から右足へ向かう直線のほぼ延長線上)に加わります。
その反力は、加えた力の反対向き、つまり斜め上向きに加わります。斜め上向きの力は、上向きの力と横向き(水平方向)の力が合わさったものなので、右股関節に水平方向の力が加わります。
これにより、右股関節の打球方向への押し出し(骨盤の水平回旋)が発生します。
前半の説明を図で見てみましょう。
赤色の実線は床を押す力、青色の実線は床反力を示します。
青色の横向きの点線は、床反力の水平成分を示します。
前回説明したとおり、床反力の水平成分は、骨盤を水平回旋させることに使われます。
ところで、青色の上向きの点線、すなわち床反力の垂直成分は、何に使われるのでしょうか?
床反力の垂直成分の働き
これについては、以前の
の記事で少し触れています。
特に金擇洙選手のフォームは、右足を介して床を押した反力によって、右脚→右腰→右肩に上向きの力がかかり、右腕のスイングをより加速したと見ることもできます。
もう一度、『ペンホルダーは死なず。「韓国と中国の長所を取り入れた理想のスタイル」』(卓球王国)に載っている金擇洙選手の写真を参照します。
推測の域を出ませんが、床反力の垂直成分は、上方向へのスイングに使われると考えられます。