TTmemorandumのブログ

卓球上達のためのヒントを提供します

体の使い方

肘を引くこと(バックハンドの場合)

前回 ttmemorandum.hatenablog.jp の続きです。 前回の記事では、上回転をしっかりかけるチキータを例として 要するに、バックスイングで上げた肘を下げるように上腕側から前腕に力を加えると、<前腕+手+ラケット>の系の重心を中心とした回転運動が生じ…

上げるのは下げるため(チキータの場合)

チキータのコツとしてバックスイング時にラケットハンド側の肘を上げることがよく知られています。 例えば、(少し古いですが)上田選手の動画を見てみましょう。 youtu.be このように上回転をしっかりかけるチキータの場合、上げた肘は打球の際にどう動いて…

コンパクトなバックハンドの打ち方(3)

以前、 ttmemorandum.hatenablog.jp や ttmemorandum.hatenablog.jp の記事で、コンパクトなバックハンドの打ち方について考えてきました。 これより前に、 ttmemorandum.hatenablog.jp について考えてみたり、この後に ttmemorandum.hatenablog.jp について…

バックハンドのときの体の向き

シェークハンドのバック側を表ソフトにしてから2年以上経ちました。バックハンドのうち、上回転に対するブロックや軽打は安定してきました(本人比)が、ツッツキ打ちや強打がうまくできません。 伊藤美誠選手や木原美悠選手のバックハンドの動画と自分の動…

両足で回転・・・は、うまくできたか?

2年近く前に、主にフォアハンドの威力を出すために、ゴルフの反力打法からヒントを得ようとしました。 そのときに書いたのが下の記事です。 ttmemorandum.hatenablog.jp 反力打法の詳細については「驚異の反力打法~飛ばしたいならバイオメカ」(ゴルフダイ…

親指と人さし指か、中指~小指か(5)(劉偉さん)

前回 ttmemorandum.hatenablog.jp の続きです。もう少し時代をさかのぼってみます。 1996年アトランタオリンピック女子複準優勝の劉偉さん。 www.youtube.com 上の動画によると、現役引退後は北京大学に進学し、教育学の博士号を取得しています。 同じく現役…

親指~人さし指か、中指~小指か(3)(顧玉婷選手編)

中国の顧玉婷選手。陳夢選手とほぼ同世代の選手です。 Embed from Getty Imageswindow.gie=window.gie||function(c){(gie.q=gie.q||[]).push(c)};gie(function(){gie.widgets.load({id:'a60fNo6ZR7dITQYwByJNng',sig:'BW6KJEclSaWd-i8UDrWpfRKBcvoCnv_v5mrCM…

親指~人さし指か、中指~小指か(2)(閻安選手編)

2013年世界選手権ベスト8の閻安選手。 2021年に中国ナショナルチームから引退し、2023年からTリーグの岡山リベッツに加入しています。 その閻安選手、ラケットの握り方について詳しく語っています。 youtu.be その中から指に関する内容を拾ってみました。 (…

親指~人さし指か、中指~小指か(馬龍選手編)

ttmemorandum.hatenablog.jp を書いているときに、興味深い内容を見つけました。 バックハンドの例ですが、松平賢二選手は中指から小指を使うと言っているのに対し、鈴木李茄選手は親指と人さし指に力を入れて打つと、正反対の内容を言っていることです。 実…

フリック時の腕の使い方についての妄想(2)

前回 ttmemorandum.hatenablog.jp の続きです。 ちょっと修正 前回、妄想の概略として フォワードスイング(正方向の動作)の前に、手首を橈屈させる筋肉と尺屈させる筋肉の両方を収縮させて共収縮の状態をつくり、 フォワードスイングを開始する時点で、手…

フリック時の腕の使い方についての妄想(1)

少し前になりますが、マッスルスラックに関連して、 ttmemorandum.hatenablog.jp で、 この共収縮を、 正方向への動作の前に共収縮の状態をつくり、 正方向への動作を開始しようとする時点で拮抗筋の活動を止めることによって、 複合体の十分な予備緊張を得…

ペンホルダーグリップと梃子

前々回、前回と梃子(テコ)の話をしました。 今回は、視点を変えてさらに梃子関連の話をします。 ペンホルダーグリップと梃子 ペンホルダーグリップの台上処理は、 支点:親指がラケットを支える点*1 力点:中指がラケットを押さえる点 作用点:ラケット面…

「てこの原理をイメージ」するとは?(2)

前回 ttmemorandum.hatenablog.jp の続きです。 前回は、卓球王国の記事の「てこの原理をイメージ」することについて、以下のことを明らかにしました。 前腕を梃子として使う。 支点は上腕の肘側、作用点は前腕の手首側(力点は後で説明)。 イメージする動…

「てこの原理をイメージ」するとは?(1)

卓球王国2023年2月号に、孟祥瑞さんによる「表ソフトのツッツキ打ち」についての記事が載っています。 卓球王国本誌と連動したYoutubeのWebページもあります。 www.youtube.com 「シェークで裏裏でバックドライブがうまくできません」→「バック側のラバーを…

床反力の垂直成分は何に使われるか?

前回 ttmemorandum.hatenablog.jp の続きです。 床反力の垂直成分とは 前回の記事の中で、骨盤の水平回旋に関連して次のことを説明しました。 こうすれば、右股関節が伸展する動きによって生じた右足が床を押す力は、斜め下向き(右股関節から右足へ向かう直…

骨盤の水平回旋(腰の回転)(2)

前回 ttmemorandum.hatenablog.jp の続きです。 前回は、フォアハンドドライブにおいて、右股関節(ラケットハンドが右の場合。以下同じ)を屈曲状態から伸展する動きによって骨盤を水平回旋させることが有効と考えて、まず間違いないという話をしました。 …

骨盤の水平回旋(腰の回転)

フォアハンドドライブの威力を出すために腰を回転させるといわれることが多々あります。 例えばこの動画。 youtu.be 今回は、腰の回転についていくつか調べてみました。 なお、卓球における「腰の回転」は「骨盤の水平回旋」を意味すると思われるので、以下…

マッスルスラック(3)

前回 ttmemorandum.hatenablog.jp の続きです。 小ネタを忘備録代わりに記事にします。 関節を硬いバネのように扱う 以前の記事 ttmemorandum.hatenablog.jp の中で紹介した、全日本ナショナルチームの男子選手について、フォアハンドトップスピンストローク…

マッスルスラック(2)

前回の記事 ttmemorandum.hatenablog.jp で、腱と筋肉との複合体(以下複合体)に若干の弛み(Slack)がある状態、この弛みにより力の伝達に時間的な遅れが生じること等が、マッスルスラックと呼ばれていることを紹介しました。 さらに、短時間で打球を完了…

マッスルスラック

コンパクトなバックハンドの打ち方 ttmemorandum.hatenablog.jp について調べているうちに、気になった情報があるので紹介します。 筋肉と腱 筋肉は、一般に腱を介して骨に付着しています。 上は、味の素(株)のWebページに掲載されている図です。 筋肉は力…

回内/回外のやり方

『ピアニストならだれでも知っておきたい「からだ」のこと』という本を読んでいたところ、前腕の回内/回内について書かれていました。 前腕の回内/回外は、次のような動きで、 卓球の場合、特に台上のチキータ、フリックなど、攻撃的な技術で威力を出すた…

骨盤・股関節の使い方の紹介(動画集)

以前の記事 ttmemorandum.hatenablog.jp の続きです。 今度は、骨盤・股関節の使い方に注目して、卓球に限らずに情報を集めました。 骨盤の使い方を紹介する動画 1.骨盤の水平回旋 www.youtube.com 股関節を動かすことで骨盤を(水平)回旋させることを紹…