TTmemorandumのブログ

卓球上達のためのヒントを提供します

回内/回外のやり方

ピアニストならだれでも知っておきたい「からだ」のこと』という本を読んでいたところ、前腕の回内/回内について書かれていました。

前腕の回内/回外は、次のような動きで、

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卓球の場合、特に台上のチキータ、フリックなど、攻撃的な技術で威力を出すために使えると考えています。

回内/回外について、この本に書かれていた内容をざっくりまとめると、次の通りです。

  • 尺骨(小指側の骨)を回転の軸とし、橈骨(親指側の骨)を動かして回内/回外することによって、故障を減らし、自由で表現豊かな演奏へと向かうことができる。

尺骨を回転の軸として橈骨を動かすことは、このWebページを見ると分かり易いです。橈骨と並んでいる、名前が書かれていない骨が尺骨ですが、回内のときも回外のときも、この骨が動いていないことがわかります。

このように尺骨と橈骨を動かすと、尺骨(≒肘と小指のつけ根とを結ぶ軸)を中心に前腕が回転します。例えば、右手の手のひらが自分の顔を向いている場合(前腕が回外している場合)、前腕を回内することにより、手のひらがあった場所の左横に手の甲が見えるようになります。

さらに、次のことも書かれていました。

ここでしばらく前腕に意識を向けて、実際に回転させてみてください。どの骨が動いてどの骨が動かないでいるか、確かめてみましょう。

前腕が回転するときに尺骨が動かないで静止していることを発見できたら、大正解です。橈骨が動く方の骨です。

やってみた

ものは試しと、自分でやってみました。

まず、右手の手のひらが自分の顔を向いた状態で、尺骨が動かないことを確認するために左手で右腕の尺骨の手首に近い部分を軽く握ります。その状態から前腕を回内させてみました。

そうすると、、、尺骨が少し右側に動いていき、手のひらがあった位置に手の甲が来ました。つまり、筆者の回内のやり方は、この本が推奨する方法と違いました。

筆者の場合、前腕の回転の軸は、尺骨と橈骨との間のどこかにあるようです。そもそも、回内/回外は前腕を長軸回りに回転させることだと思っていますが、その長軸(回転軸)が前腕の端(小指側)にあると思ったことがありませんでした。

回内/回外のような単純な動きでも、人によってやり方が違うことがあるのですね。

卓球への応用

この本に書かれていることが正しいとしても、ピアノ演奏以外のどの場面まで有効か、ましてや卓球のどの技術に有効かは、わかっていません。

例えば、音楽のための療術家さんが紹介する事例によると、(ピアニストではなく)ハープ奏者に対して、親指を軸にして(≒橈骨を軸にして)演奏するようにアドバイスしたところ、肩周りのきゅうくつさが消え、弦をはじく指の動きが正確に且つ速くなったそうです。

つまり、この本で推奨されていない動きをするようにアドバイスしたところ、効果があったというわけです。

ということで、フリック、チキータ等に回内/回外を使う場合、回内/回外時の軸の位置を変えながら試してみて、うまくいく動作を選ぶのがよいと思います(いま言えることはこれだけです)。

筆者はまだ試していないのですが、うまくできない技術を改善できるかもしれないと期待しています。