TTmemorandumのブログ

卓球上達のためのヒントを提供します

フォアハンドドライブ時の体の動き

前回の ttmemorandum.hatenablog.jp で情報を探していた際に、別の情報も見つけたので、簡単に紹介します。

こちらは、「一流卓球競技者の肩と腰の可動性が身体移動を伴う場面におけるフォアハンドトップスピンストロークに与える影響」という論文です。2018 年4 月17 日受付なので、比較的最近の研究成果が発表されています。

対象技術

フォアハンドトップスピンストロークで、できるだけ威力のあるボールを全力で打ち出すことを、(左右に動かないで)チャンスボールを打つ、飛びつき、回り込みの3種類について行っています。

測定・比較対象

スイング時の体の各部の動きを測定し、ラケット速度、スイング時間等を算出しています。また、スイングとは別に、各選手の関節の可動域を測定し、スイング時の動作範囲と比較しています。

被験者

全日本ナショナルチームの男子選手10 名(右利き8 名、左利き2 名)です。

結果

詳細は、上の論文名をクリックしてたどれるページ内のPDFファイルをご参照ください。

まとめ

  • 選手の持つ肩や腰の解剖学的な柔軟さや、スイング時に関節を大きく動かす機能的な柔軟さと
  • ラケット速度やスイング時間といったパフォーマンスと

の関係は、

打球場面ごとにみると,卓球選手の持つ肩や腰の解剖学的な柔軟さや,スイング時に関節を大きく動かす機能的な柔軟さは,ラケット速度やスイング時間といったパフォーマンスに対してプラスに働くことはな(い)

とのことです。さらに、

どちらかと言えば,関節可動域が小さい,あるいはバックスイングの小さなスイングを実施する対象者ほど,ラケット速度が大きく,スイング時間が短くなる傾向がみられた

とのことです。

注意点

論文に記載されているとおり、

長い目で,高い競技パフォーマンスを維持するには,その瞬間におけるパフォーマンスの最大化だけでなく,障害のリスクを減らすことも同時に考えるべきことである.そのため,卓球競技において関節可動域は小さい方が良いという結論には至らない.

です。この研究成果を参考に自分のスイング、体などを改善する場合は、上の点にご注意ください。