TTmemorandumのブログ

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チキータ・肩の使い方

チキータはラケットハンドの肘を上げて打てとよく言われます(例えばここ参照)。

筆者の卓球仲間が某大手卓球スクールでチキータの指導を受けたときも、コーチからは肘を上げるように指導されたそうです。

肘を上げるときに、肩をどう使うか

肘は上腕骨を介して肩に繋がっていますが、肘を上げるときに肩はどのように使うのでしょうか。

武術の世界では、一般的な体の使い方として、肩は上げずに使うのがよいとされます。いくつか例を挙げます。

  • 太極拳では、沈肩墜肘という言葉があるくらい、肩を沈めることが重視されています。*1
  • 有名な武術家である黒田鉄山氏は、「腕を上へ上げる時、...私のは、肩が沈みながら腕が上がる」と述べています。*2

しかし、チキータの肩の使い方を試してみた結果、筆者の場合は、肩を上げて肘を上げることが必要でした。

チキータのバックスイングの状態では、肘だけでなく肩も体幹部から上前方に突き出すような感覚です。体を直立させた状態で肩と肘を上げた後に、肘を曲げ、前傾姿勢をとり、チキータのバックスイングの形をとると、この感覚がつかみやすいと思います。

意識的に肩を上げることによって、ラケットハンド側の体の側面~上腕~肘へ力が伝わりやすくなり、ラケットを振るためのエネルギーを腕に供給できるようになりました。

一流選手の例

以前の記事

ttmemorandum.hatenablog.jp

で使ったチキータの写真を再掲します。肘だけでなく肩も通常の位置より上がっており、いかり肩のように見えます。

張継科(Zhang Jike)

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張本 智和(Harimoto Tomokazu)

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樊振東(Fan Zhendong)

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あとがき

以上、個人の体験談+αです。

この肩の使い方は、いままで聞いたことがありません。これは、チキータができる人には、肘を上げると十分に肩が上がる人が多いためと推測しています。*3

また、

  • なで肩か否か
  • 普段から肩がよく動いているか否か

によっても、意識せずに肩が上がる度合いが違うのかもしれません。この辺りは今後明らかにしたいところです。

最後にひとこと。

肩の周辺は大変デリケートな部位ですので、このやり方を試してみる場合は、肩や腕に違和感を覚えたら速やかにやめることをお勧めします。

*1:肘も下方に落とす点は今回の動きと違いますが、このような言葉が広く使われるくらい肩を沈めることが重視されています。

*2:「気剣体一致の武術的身体を作る」P.142、BABジャパン。

*3:記事冒頭の某大手卓球スクールのコーチが意識的に肩を上げているなら、言葉にして生徒に伝えているでしょう。